小規模木質バイオマス発電のコスト構造モデル

小規模木質バイオマス発電のコスト構造モデルについて、基本的なパターンによる事業収支モデルと発電コストの感度分析のモデルを示します。いずれも未利用木材を利用し、40円/kWhでのFITによる売電を想 定したモデルです。

ここで示すコストモデルはあくまでも仮定の条件を積み上げた参考モデルです。事業を計画する際には、地域における燃料の調達条件、熱利用先の条件、建設コスト、オペレーション方法などの諸条件を整理して、 詳細な分析を行うことが必要です。

蒸気タービンシステムのコスト構造モデル

発電出力1,600kWの蒸気タービン方式の場合、燃料として未利用木材チップを45,000t/年、9,000円/tで調達し、 6,300kW(蒸気または温水)の熱出力に対して年間65%以上の利用が可能となれば事業収支が確保されます。発電 コスト、及びIRRはチップ単価に大きく左右されるため、安価で安定的なチップの調達がポイントとなります。

ORCシステムのコスト構造モデル

発電出力1,000kWのORCシステムの場合、未利用木材チップを20,000t/年、9,000円/tで調達し、4,100kWの熱出力に対して年間65%以上の利用が可能となれば、P-IRR 5%程度の事業性が確保されます。安価な燃料の確保と十分な熱需要の確保がポイントとなり、チップ価格が9,000円/tで熱利用率(6円/kWh)が80%の場合、発電コスト は30円/kWhまで引き下げることが可能です。

ガス化システムのコスト構造モデル

発電出力165kWのガス化システムの場合、未利用木材系のペレット900t/年、35,000円/tで調達し、260kWの 熱出力に対して年間65%以上の利用が可能となれば、P-IRR 5%程度の事業性が確保されます。現状の国内の間伐材 系ペレットの流通価格では厳しい側面もありますが、今後国内で展開が見込まれる大規模生産拠点の整備により、30,000円/t程度のペレットが調達できると、発電コストは32円/kWhまで引き下げることが可能です。

動画:木質バイオマスエネルギー ~日本の森林を活かして 地球温暖化を救え!~